中古物件で住宅ローン控除を受けるための条件は?

2018.05.31

中古物件で住宅ローン控除を受けるための条件は?

住宅ローン控除は普通の人が受けられる控除の中でも特に額が大きく、10年間で最大400万円にもなります。

住宅ローン控除を受けるためには条件がいくつかありますが、新築物件でなければならないとは限りません。

中古物件を購入する場合にも住宅ローン控除の適用が受けられる場合があります。

住宅ローン控除の条件

家のイラスト

まずは新築、中古に関わらず住宅ローン控除を受けるために満たすべき条件を確認しましょう。

以下の条件を全て満たしていることが求められます。

床面積が50平方メートル以上

マンションの場合は専有面積が50平方メートル以上です。面積は登記簿で確認をされます。

自分が居住するためのものであること

人に貸したり、何か仕事をしたりするためなどの用途の場合は控除の対象外になります。

取得から6カ月以内に住み始めること

取得してから6カ月以内に居住します。そして、その年の12月31日まで住み続けます。途中で引っ越してしまうと控除の対象外になります。

10年以上のローンがあること

契約をした時に10年以上のローンがあったとしても、繰り上げ返済などをしてローンの年数が10年未満になってしまうと控除の対象外になります。

年収が3000万円以下

年収が3000万円以上になると控除を受けることが出来ません。世帯年収ではなく、個人の年収です。

金融機関でローンを組んでいること

社内融資も場合によっては認められますが、親戚から借入する場合は控除の対象外になります。

中古物件を購入した場合の住宅ローン控除の条件

不動産会社との打ち合わせ

中古物件を購入した場合、住宅ローン控除を受けるためには耐久年数の制限か耐震基準をクリアしているかのどちらかを満たす必要があります。

構造による耐久年数の制限について

・耐火建築物の場合

耐火建築物とは鉄筋コンクリート製の住宅、つまりマンションなどが該当します。このような建物の場合は25年以内に建築されていなければなりません。

・耐火建築以外の場合

耐火建築物以外とは、木造建築や戸建ての住宅などが該当します。このような建物の場合は20年以内に建築されていなければなりません。

一定の耐震基準について

耐震基準適合証明書か住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得する。または既存住宅売買瑕疵保険に加入する。

耐震基準をクリアして住宅ローン控除を受けるために

中古物件であったとしても、築25年、あるいは20年未満ならば何の問題もなく住宅ローンの控除を受けることが出来ます。

しかし、それ以上の築年数の場合は耐震基準をクリアすることが求められます。

耐震基準適合証明書

耐震基準適合証明書は建築士事務所登録をしている建築士または指定確認検査機関に依頼をすることで、調査、発行をしてもらうことが出来ます。

確定申告の前に証明書を発行してもらうと手続きがスムーズです。

診断には2時間から3時間程度がかかります。費用は10万円から15万円くらいが相場です。

基準を満たしていない場合はリフォームや改修工事などが必要になります。

住宅性能評価書(耐震等級1以上)

住宅性能評価書は構造面、防火面、バリアフリー面など10個の分野について等級が付けられます。

住宅ローン控除を取得するためには耐震面での評価が1以上であることが求められます。

費用は数十万円程度かかります。

しかし、中古物件を購入する際に評価をしてもらうことでどのような瑕疵があるのかがあらかじめわかるので快適に住むことが出来ます。

また、住宅ローン控除だけでなく、住宅ローン自体も有利な条件で組みやすくなります。

さらに、住宅を売買するときのトラブル防止にもなります。

既存住宅売買瑕疵保険への加入

既存住宅売買瑕疵保険とは中古住宅の検査と保証が受けられる保険の制度です。住宅瑕疵担保責任法人が運営をしています。

この保険に加入するためには耐震基準をクリアしていなければなりません。

つまり、この保険に加入するということは自動的に耐震証明書を得ていることにもつながります。

築年数が経っている中古住宅の注意点

経年劣化した外壁

築年年数が25年、あるいは20年以上経っていたとしても一定の条件をクリアすれば住宅ローン控除の対象になります。

しかし、住宅ローン控除はあくまで、資金繰りの手段であって目的ではありません。

何がなんでも住宅ローン控除を取得しようとこだわってしまうとかえって高くついてしまうことがあります。

改修工事が多額になることも

耐震基準を満たすために改修が必要になることがあります。

その費用が多額になってしまうのならば住宅ローン控除を受ける意味がなくなってしまいます。

多額の改修費用を払うくらいならば住宅ローン控除を諦めたり、もう少し築年数の浅い物件を選んだりした方が良いこともあります。

修繕費がかかることも

住宅にも寿命というものがあります。築年数を経ているものは水回りや給湯器、雨漏り、たてつけ、外壁塗装などさまざまなトラブルが発生しやすくなります。

そのための修繕費がかさむことも多いです。戸建ての場合は自分の裁量でどうこうすることが出来る場合もありますが、マンションなどの集合住宅の場合は共益費や修繕費を払わないわけにはいきません。

新築や築浅の物件を購入した場合も修繕費の積み立ては必要ですが、入居してすぐに出費が続くとは限りません。

10年以上のローンを組む必要があるか

中古住宅、それも築年数が経っているものはあまり価格が高くないことが多いです。

それを10年以上のローンで購入する意味があるのかにつても考えましょう。ローンを組めば金利がかかります。
住宅ローン控除と金利、どちらがお得なのかも計算してみるのがおすすめです。

住宅ローン控除の受け方

住宅街の写真

中古住宅であったとしても、住宅ローン控除が適応されたのならば、控除の手続きは新築と変わり在りません。

初年度は確定申告を行わなければなりません。
用意するもの以下の通りです。

  • 確定申告書(A)。税務署でもらえるほか、国税庁のサイトからもダウンロード可能です。
  • 住民表の写し
  • 建物・土地の登記事項証明書。法務局から入手をします。
  • 建物・土地の不相談売買契約書(請負契約書)の写し。不動産会社との契約書類を意味します。
  • 給与所得者の場合は源泉徴収票。
  • 残高証明書。住宅ローンの残高を証明するものです。金融機関から送付されます。
  • 耐震基準的業証明書または住宅性能評価書の写し。なるべく確定申告の時期までに審査や評価が終わるようにしておきましょう。

手続き方法は郵送、イータックスでも可能ですが、確定申告に不慣れで自信がないのならば直接税務署に行くのもおすすめです。

混んではいますが、職員が確定申告の手伝いをしてくれます。

給与所得者の場合、確定申告が必要なのは初年度だけです。次年度以降は年末調整で住宅ローン控除を受けることが出来ます。

中古物件でも住宅ローン控除は受けられます

新築の物件を購入するよりもやや制限はありますが、中古物件であっても住宅ローン控除を受けることはできます

住宅ローン控除はとても節税効果が高いので、できれば利用したいですが、場合によっては住宅ローン控除を受けるための書類をそろえたり工事をしたりすることで多額の費用が発生してしまうこともあります。

総合的な判断をしましょう。