2018年からの改正で配偶者控除、配偶者特別控除はどうなるの?

2018.06.23

夫婦で計算

2018年1月1日から配偶者控除と配偶者特別控除が改正されました。

では、具体的にどうお代わったのでしょうか?

改正によってメリットがある人、デメリットがある人はどのような人なのでしょうか?

主婦を悩ます103万円の壁、130万円の壁のあり方も変わっていくのかについて説明をします。

働き損をしないために、家計にもっとも利益が出るようにしっかりと制度を確認していきましょう。

2018年の改正後はこうなります

こちら

配偶者控除、配偶者特別控除の2018年からの改正のポイントは以下の通りです。

制度そのものの仕組みや概念が大幅に変わったわけではありません。

配偶者の控除額が夫に年収によっては少なくなることも

以前は配偶者控除が一律38万円でした。

しかし、2018年の改正では夫の年収は1120万円を超えると段階的に控除額が減っていってしまいます。

  • 1120万円以下:38万円
  • 1120万1円以上1170万円以下:26万円
  • 1170万1円以上1220万円以下:13万円
  • 1220万1円以上:0円

夫の年収が多い場合は妻が扶養範囲内で会ったとしても、払う税金が2018年から増えてしまいます。

夫の年収は1120万円以下の家庭にはとくに影響のない改正ですが、1120万円以上ある場合はデメリットを被る改正と言えます。

満額の配偶者控除が受けられる年収が大幅アップ

妻の年収が103万円未満の場合、夫は満額の配偶者控除を受けることが出来ます。

しかし、103万円を超えると所得に応じて徐々に控除額が減っていってしまいます。これがいわゆる、103万円の壁です。

しかし、2018年の改正で満額の配偶者控除を受けられる額が103万円から150万円まで大幅にアップしました。

ただし、注意しなければならないのは、103万円の壁が完全になくなったわけではありません。

103万円以上年収がある場合、妻自身に所得税が発生します。

しかし、妻の年収が103万円以上150万円以下の家庭にはメリットが大きいです。

配偶者特別控除を受けられる上限額がアップ

妻の年収が150万円未満の場合、配偶者控除が受けられますが、150万円を超えたからといって、すぐに夫はまったく控除を受けられなくなるわけではありません。

妻の収入に応じて段階的に控除額が減っていく配偶者特別控除に切り替わります。

以前は妻の年収が103万円から141万円までの間が配偶者特別控除の枠でしたが、2018年の改正で、150万円から最大201万円の間が配偶者特別控除の枠になりました。

控除額は夫の年収によっても変わってきますが、今まで配偶者特別控除を受けることが出来なかった、年収141万円から201万円の世帯には大きなメリットとなります。

2018年の改正でメリットがある人はどんな世帯?

家計簿と奥さん
2018年の配偶者控除や配偶者特別控除でメリットがある世帯はどんな世帯なのでしょうか?

いろいろなパターンを紹介します。

夫の年収500万円、妻の年収0円

改定前:配偶者控除額で控除額38万円
改定後:配偶者控除で控除額38万円
変化無し。

夫の年収500万円、妻の年収135万円

改定前:配偶者特別控除で控除額6万円
改定後:配偶者控除で控除額38万円
メリット有り。

夫の年収500万円、妻の年収150万円

改定前:控除額0
改定後:配偶者控除で控除額38万円
メリット有り

夫の年収500万円、妻の年収200万円

改定前:控除額0
改定後:配偶者特別控除で控除額3万円。
メリット若干有り。

夫の年収500万円、妻の年収250万円

改定前:控除額0
改定後:控除額0
変化無し。

夫の年収1200万円、妻の年収0円

改定前:配偶者控除で控除額38万円
改定後:配偶者控除で控除額13万円。
控除額ダウン。税金アップ。

夫の年収1200万円、妻の年収135万円

改定前:配偶者特別控除で控除額6万円
改定後:配偶者控除で控除額13万円
メリット若干有り。

夫の年収1200万円、妻の年収150万円

改定前:控除額0
改定後:配偶者控除で控除額13万円
メリット有り。

夫の年収1200万円、妻の年収200万円

改定前:控除額0
改定後:配偶者特別控除で控除額1万円。
メリット若干有り。

夫の年収1200万円、妻の年収250万円

改定前:控除額0
改定後:控除額0
変化無し。

夫の年収1300万円、妻の年収0円

改定前:配偶者控除で控除額38万円
改定後:控除額0
控除額ダウン。税金アップ。

2018年以降も壁は存在します

電卓を持つ男性
上記のモデルケースのように、一部の高収入な世帯を除けば2018年の配偶者控除、配偶者特別控除はメリットがある人の方が多いです。

しかし、103万円の壁がなくなったわけではありませんし、ほかにも壁と言われるものは存在します。

自分に合った働き方を考えて行かなければなりません。

100万円の壁

妻の年収が100万円を超えると住民税が課せられます。

しかし、100万円を少し超えた程度ならばそれほど額は大きくなく、働き損が発生するほどではありません。

とはいえ、住民税は翌年の5月頃に通知が来るので、前年で仕事を辞めてしまった人や収入が大幅に減ってしまった人にとってはそれなりに負担になる出費となるかもしれません。

103万円の壁

今回の改正で、配偶者控除の壁は103万円ではなくなりましたが、103万円を超えると妻自身のお給料から所得税が引かれます。

しかし、働き損が発生するほどではありません。

106万円の壁、130万円の壁

106万円、あるいは130万円を超えると妻が社会保険年金を支払わなければならなくなります。

106万円ならば、125万円程度、130万円ならば150万円程度以上働かないと、保険や年金の支払いで、年収が106万円、あるいは130万円のときよりも手取りが少なくなってしまいます。

いわゆる働き損と言われるものです。

大手企業から給与を得ている場合は106万円から支払い義務が生じ、それ以外の企業から給与を得ている場合は130万円から支払い義務が生じます。

自分が勤めているところが、106万円からなのか、130万円からなのか分からない場合は勤め先に問い合わせましょう。

ただし、年金を払うことによって、手取りは減ってしまいますが、将来受け取ることのできる年金を増やすことが出来ます。一概に損とまでは言えません。

また、給与ではない所得を得ている場合、社会保険料は全額負担なので、働き損ゾーンはもう少し広く、130万円を超えたら180万円以上を目指す必要があります。

配偶者手当や家族手当など

企業によっては配偶者手当や家族手当を支給している企業もあります。

企業独特の制度ですが、配偶者の年収が103万円以下のときに支給しているところが多いです。

夫の勤め先の企業の制度によっては新たな壁を感じることもあるかもしれません。

2018年の配偶者控除、配偶者特別控除の改正は働き方の見直しのチャンス

2018年から配偶者控除、配偶者特別控除の改正が行われました。細かい数字は変わりましたが、制度そのものが大きく変わったわけではないので心配する必要はありません。

高収入の夫がいる家庭は配偶者控除の額が減ってしまいますが、それ以外の人は概ねメリットを享受できるか、現状とあまり変わりありません。

改正があったからといって、103万円の壁がなくなったわけではありませんが、薄くなったのは事実です。

自分の世帯に一番合った働き方はなんなのかについて見直すきっかけにしてみましょう。